2022年9月、特許庁の公開閲覧室に足を踏み入れた。飲み物やスマホなどの手荷物は持ち込みが許されなかったので通路のロッカーに預けた。

室内は静かで、大きな部屋にPC端末がズラ~っと何十台も並んでいたが閲覧している人は時勢柄か二人しかいなかった。

もっと人々で賑わっており、紙のファイルがたくさん乱雑に並んでいる様子を想像していたので少々驚いた。

受付で予約の確認をすると直ぐに閲覧を許されたが、私の様子を察した受付の彼女が、

『パソコン操作、大丈夫ですか?』と確認してくれた。

一般的なエクセル等のパソコンスキルならば10レベル中、5か6レベルくらいは持っている自信はあったのだが、ここでは通用しない気がしたので素直に、

『教えてください』と言う事にした。

すると傍らでPCを覗き込んでいた白髪で長身なナイスミドル! な見るからに理系なおじさんが気乗りしなさそうな雰囲気でこちらへ寄ってきた。

私のアイデアを話し、図を見てもらうと急に『それは面白そうなアイデアだね~』とわくわくした少年の様に検索を始めてくれた。

その速さ、奥深さ、検索に関数を使う等のレベルの高さに憧れさえ抱いてしまいそうだった。

書類作成のために弁理士を探すことを決意した

結果は今回のアイデアに似た文献(特許公報)を幾つか見つける事ができた。しかしそれらが『似て非なるもの』であると根拠の無い確信も持っていた。あとはこれを新規性のある新しいアイデア、発明(自分でいうのは今でも抵抗がある)であることを認めてもらえば先に進めると思えた。

帰宅すると早速PCを立ち上げて弁理士探しを始めた。